読書感想文の書き方 第1回

 今回から2回にわたって、読書感想文の書き方について学んでいきましょう。
 夏休みの宿題の定番といえば、課題図書についての読書感想文です。ただし、この宿題を苦手とする人はかなり多いようです。その理由として、 @好みの図書とは異なる課題図書を読まなければならない。 Aおおむね普段よりも長めの文章を書かなければならない。などが考えられます。
 しかし、ここは発想の転換です。従って、@課題図書による新しい世界との出会い A長めの文章を書くことでの表現力向上と捉えなおすといかがでしょうか。

 ここで、読書感想文を書くための基本的な手順を見ていきましょう。
@課題図書のあらすじをあらかじめ知っておく。
 ・自分なりの大体のイメージを完成しておく。 →時にはある程度の先入観も必要
Aまずは最初大ざっぱにしかも速く読み進める。 →登場人物(動物)の動きを把握
B今度は時間をかけつつゆっくりと読み進める。 →印象的な箇所について書き出し

 こうした手順をふまえた上で、読書感想文ノートを完成していきます。
@あらすじを通してのイメージを簡単にまとめる。
A大ざっぱに読み進めての感想を簡単にまとめる。
B時間をかけて読んだ後の感想を簡単にまとめる。 →予想していた展開か、それとも逆の展開か?
 ・特にどの箇所に強い印象を持ったか?
 ・なぜその箇所に強い印象を持ったか?

 このようにして、自分なりにしかも簡潔にまとめられた読書感想文ノートを元にして、構想と構成の順で、読書感想文としての仕上げに入っていきます。
 次回は、「読み方」のページにある中島敦の「山月記」を用いて、各参照例に従いながら、より実践的に読書感想文の書き方について学んでいきましょう。